世界を揺るがす危険な“物質”が盗まれた。行方を知る唯一の“重要参考人”を亡命させるため、周りを敵に囲まれる極限状態のなか、米大使館から空港までの22マイル(35.4Km)を“最強の特殊部隊”ד完璧な頭脳チーム”からなるアメリカ最高機密「オーバーウォッチ」作戦を発動し護送ミッションを遂行していく。しかし、行く手には想像を絶するラストが待っていたー。
『ローン・サバイバー』『バーニング・オーシャン』『パトリオット・デイ』でタッグを組んできたマーク・ウォールバーグとピーター・バーグ監督が4度目のタッグで初めてオリジナル作品に挑む!
「マイル22」の主な舞台となる東南アジアの国「インドカー」、そこで重要参考人(リー・ノア)を亡命させるために発動したCIA機密特命ユニット「オーバーウォッチ」……実はどちらも架空の国・架空のユニットだ。
しかしながら、「マイル22」からは現実さながらの“説得力”が感じられる。登場人物たちの思考やセリフ、行動、戦闘といった演技面、そして設定や撮影方法、ロケ地、セット、装備品などから構築する世界観に、並々ならぬリアリティの追求が成されているからこそだろう。
エアソフトガンファンとしては、作中に登場する銃器のリアリティにも注目したい作品だ。
軍や法執行機関などの特殊部隊では、任務の特殊性から、支給品を使用している一般部隊に比べて装備選択の自由度が高い。任務内容に特化した装備を適宜選択するのだ。
CIAの特殊部隊である「オーバーウォッチ」にも装備における自由度の高さが見られるが、それは任務の特殊性によるものだけではないだろう。
「オーバーウォッチ」として活動する際、シルバ達は「米国が関知していない存在」になる。身分を証明するに等しい米国政府からの支給品を使用するわけにはいかないのだ。
オーバーウォッチを率いるシルバのメインウェポンは、H&K社の「HK416D」。米軍が採用している「M4」の欠点を改良した、信頼性の高いアサルトライフルだ。
物語の始まりであるアメリカ東海岸の任務では、屋内に突入する隊員らを屋外からサポートするべく、バレル長14.5インチのHK416Dにスコープ、バイポッドと、スナイピング向けのスタイルで運用している。
一方インドカー国におけるノアの護送任務では、車での移動や街中での戦闘を考慮し、バレル長10.4インチのHK416Dにドットサイトとフォアグリップ、コンパクトに構えられるM4用エンハンスド・ストック、索敵や目くらましに使えるフラッシュライトとなっている。(写真右)
共通しているのは、レーザー照準器とワッフルタイプのマガジンくらいだろう。想定される対戦距離・状況によって、バレル長やオプション類を変えているのだ。
シルバとアリスは、サブウェポン(状況によってはメインウェポン)として「グロック17」を装備している。軽量、17+1発という装弾数、トリガーを引くだけでセフティ解除=スピーディな発射、という点から、世界中の軍・法執行機関、民間市場まで人気のハンドガンだ。
なお、アメリカ東海岸の任務で屋内に突入したアリスは、グロック17にフォアグリップとサイレンサーを装着し、メインウェポンとして使用していた。与えられた“ある役割”により、コンシールドキャリー(隠し持つ)できる銃を選ぶ必要があったためと考えられる。
ダグラスと並んで銃のメンテナンスをするサムの前には、彼女のものと思われるハンドガンが置かれている。グリップ後部のチェッカリングとランヤードループの形状、フィンガーレスト付きのマガジンバンパー、そしてコッキングされたハンマーの形状などから、H&K社の「USPコンパクト」のように見える。
なお、ノア護送任務でのサムは「グロック17」を装備している。多人数での襲撃が考えられるため、USPコンパクトよりも装弾数が多いグロック17を選択したのかもしれない。
この他にも「MP7A1」や、M-LOKのレイルハンドガードに換装したダニエルディフェンス社「Mk18」、シグ・ザウエル社の「MCX」などが、オーバーウォッチ地上実戦部隊の装備として登場する。それぞれに施されたカスタムや搭載されているオプション類が、どういった状況を想定しているものなのか。それを考察するのも楽しみの1つだ。
ノアの護送任務では、インドカー国の保安局長であるアクセル率いる暗殺者チームが、幾度となくシルバ達に猛攻を仕掛けてくる。
真っ先に襲撃してきたのは、バイクに乗った暗殺者達だ。彼らは「MP5クルツA4 PDW」や「UZI」、「MP9」といったサブマシンガン(またはPDW)を装備。いずれのモデルも小型かつストックを折りたたむことができるため、コンパクトなサイズで携行できる。バイクの機動力を活かした追跡&襲撃にはもってこいだろう。
シルバ達と同様に、街中での移動・戦闘を想定した暗殺者チームは、多くがストックの長さを変えられるモデルやサブマシンガンクラスの銃を使用している。その一方で、強力な機関銃(M249S PARA)やグレネードランチャー(EGLM)といった火器を用いる暗殺者も登場。ノアの亡命がいかにインドカー国にとって都合の悪いものなのか、銃のラインナップからその本気度をうかがい知ることができるだろう。
配給:クロックワークス
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