思考錯誤を繰り返し、いくつもの試作品を作り、バリーのための新しいサムライエッジがようやく完成です！
最終的な仕様については、ぜひ「
Ver.I × Ver.II 新旧モデル徹底比較」をご覧ください。
さて、東京マルイは発売に向けていよいよ生産品の本設計をスタート。カプコンさんはゲーム「バイオハザード リベレーションズ2」にこのモデルを登場させるべく作業に入りました。
バイオハザードのコラボレーションモデルは、毎回バイオハザード（ゲーム）の世界にもモデルそれぞれに用意した設定が組み込まれます。（一部、ゲームに登場していたモデルをそのまま限定品として製品化したこともありました。）
今回も「バイオハザード リベレーションズ2」のゲーム中でバリーが使用するにあたって、「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II」の誕生にまつわるストーリーをカプコンさんが背景として設定してくださったんですが、この作業にはカプコンさんも大いに苦戦されたようです。
というのも、ゲームに登場する武器は、ストーリーを進めるに従ってだんだん強くなっていきます。最初から強い武器で難なくクリーチャーを倒せてしまっては、きっとバイオハザードのあの“緊張感”は生まれませんよね。だからこそ「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II」を序盤から登場させるために、その設定が「強力な武器」であってはならないのです。
もちろんゲーム後半から登場させるという選択肢は、東京マルイにもカプコンさんにもありませんでした。
バリーとクエントがこだわりにこだわりを重ねて作ったスペシャルな銃ですが、少し弱めに設定しなくてはいけない…。このジレンマを打開したのが、「バリーが年をとった」というキーワードです。老境にさしかかり身体能力が衰えてきているため、以前のようにパワーに頼る戦い方は難しい。しかし経験豊富で技術も磨かれているバリーは、弾薬のパワー不足を別のもので補うことができるはず…。そう、僕の方で勝手に想定し、裏コンセプトにしていたバリーの「老い」について、気づけばカプコンさんと目指すイメージが一致していたのです。
また、「リベレーションズ」というタイトルつながりで、「バイオハザード リベレーションズ」に登場したBSAAのエージェント「クエント・ケッチャム」がカスタムを請け負うべく登場することになりました。「サムライエッジA1 ジル・バレンタインモデル」を手がけた、あのクエントです。
それならばと、限定品に付属するガンケースも「サムライエッジA1 ジル・バレンタインモデル」のガンケースに合わせてみました。BSAAがストックしているガンケースというイメージです。
「BSAAで対バイオテロの武器を研究する」という名目のもと作られたジルのサムライエッジA1と違い、バリーの場合は個人的な依頼に近いのかもしれません。軍事力をもつ組織は銃や関連パーツの管理が厳重なはずなので、本当なら個人的なカスタム品にBSAAのガンケースを使うのは処罰対象かもしれない…とも思いましたが、クエントのゲーム中の言動や、カプコンさんが作成した背景ストーリーを拝見したら、「クエントならそれくらいやりそうだ」と思わされますね（笑）
「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II」に付いている「S.T.A.R.S.のメダリオン」も、クエントが取り付けたものです。ラクーン市警特殊部隊S.T.A.R.S.はもちろんとうの昔に無くなっていますし、バリーは現在BSAAに所属しています。それではなぜ未だS.T.A.R.S.のメダリオンを新しいサムライエッジに取り付けるのかといえば、クエントとしてはスライドに入れた「カスタムショップ ケンド」「S.T.A.R.S.」の刻印同様に、名ガンスミス「ジョウ・ケンド」へのオマージュだったのでしょう。そしてバリーが刻印とともにそれを受け入れたのは、親友であるジョウ・ケンドへの敬意はもちろん、年をとっても初心を忘れないという気持ちがあったのかもしれませんね。
ゲーム世界における設定については、一部を「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II 誕生秘話」で読むことができますが、製品に付属する小冊子に完全版を掲載しますので、ぜひ楽しみにしていてください。
そして、2015年限定品「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II」とゲーム「バイオハザード リベレーションズ2」のどちらも楽しんでいただき、バイオハザードの世界にどっぷり浸っていただければと思います。
