まずは使用する弾薬を決め、次にその弾薬に合った銃を選択する。これが通常の流れだ。
.40SWを選んだS.T.A.R.S.時代のバリーは、他のS.T.A.R.S.隊員達に支給されたサムライエッジが「M92F」ベースであったことからその口径違いである「M96F」をベースガンとしている。
一方、9mm口径となるVer.IIでバリーがベースガンに選んだのは、誕生日に親友であるジョウ・ケンドからプレゼントされた「M9」だ。ただのM9ではない。ジョウがガンスミスとしての腕をいかんなく発揮し、以下の調整が加えられたスペシャルなM9となっている。(以下調整に加え、親友であるバリーへの愛情が込められているのは言うまでもない。)
| 調整内容 | 詳細 |
|---|---|
| 高硬度スチール素材の
ブリガーディアスライド採用 |
サムライエッジで採用しているものと同じ仕様。
S.T.A.R.S.では、9mm弾頭を.357マグナム級の初速で発射する特殊な強装弾を使用している。その分銃にかかる負担もかなり大きいため、硬度の高いスチール素材を採用し、スライドロック部の厚みを増すことで耐久性を大幅にアップしている。 |
| 仕様するグリスの
粘度と材質を変更 |
作動部にホコリや煤といった不純物が付着するのを防ぐため。また、作動のレスポンスを向上させるためのもの。 |
| トリガー形状の修正 | バリーの人差し指の形状に合わせて、トリガー右側面の角を若干削っている。 |
| リコイルスプリングの
材質と巻き数を変更 |
強装弾を使用するとスライドにかかる圧力や作動スピードが増し、破損や給弾不良を起こしてしまう。そのため、スライドの作動を制御するスプリングの強さを変えることで、後退するスライドの勢いとスピードを調整している。 |
| スライドとフレームの
クリアランスを極限まで調整 |
作動部のがたつきが少なくなれば、それだけ銃の精度も向上する。 |
パワーを重視したVer.Iと、能力を最大限発揮することに重点をおいたVer.IIでは、各部のカスタム内容も大きく違ってくる。 それぞれのコンセプトを達成するべく、次のようなカスタムが施されることとなった。
| パーツ | サムライエッジ バリー・バートンモデル(Ver.I) | サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II |
|---|---|---|
| スライド |
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| コンペンセイター |
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| スタビライザーと
マウントレイル |
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| フロントサイトと
リアサイト |
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| グリップ |
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| マガジン |
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上面の4つのポート(穴)から発射ガスが噴き出し、強装弾のパワーで跳ね上がろうとする銃口を抑える効果がある。
ガスの排出を二段階で行い、マズルブレーキをかけて反動を軽減する。また、内側のリング形状がガスを最大限効率よく排出。発射時に発生した不純物や金属カスなども排除するため、弾道がさらに安定する。
重量の増加により、マズルジャンプを抑制。また、フレーム前部を包み込むことで、フレームの強化にも一翼を担っている。
重量の増加により、マズルジャンプを抑制。また、フレーム前部を包み込むことで、フレームの強化にも一翼を担っている。
サイティングしやすいように形状を変更した、バリー専用デザイン。
コンペンセイターに合わせ、リアサイトの高さを調整。AFPB(オートマチック・ファイアリングピン・ブロック)との接触を避けた左右非対称型。
インナー部分はラバータイプ。握った際に一番力がかかるため、滑り止めのラバー加工を施している。
フィンガーチャンネル一体型のインナー部分はラバータイプ。握った際に一番力がかかるため、滑り止めのラバー加工を施している。
装弾数は14発。口径の大きな.40SW弾使用による装弾数10発という少なさを、ロングマガジン化することで補っている。
装弾数は20発。9mmパラベラムのパワー不足を、装弾数の多さで補っている。