カプコン×東京マルイのバイオハザードコラボもついに第12弾!
ゲーム「バイオハザード リベレーションズ2」に登場し、51歳となったバリー・バートンが愛用する「サムライエッジ バリー・バートンモデル Ver.II」はどのようにデザインされていったのか…。
普段は表に出ない「エアソフトガン限定モデルの企画・開発」という裏舞台を、東京マルイ 広報・島村がご紹介します!
- ▲ 元ネタはもちろんあのシーン!
始まりはカプコンさんからいただいた1本の電話でした。 重要かつ極秘のお話があるということで大阪のカプコン本社へとお伺いしたのですが、そこで「バイオハザード リベレーションズ2が開発中」ということ、そして「元S.T.A.R.S.隊員で現BSAAアドバイザーのバリー・バートンが主人公として登場する」ということを知りました。(当時はまだリベレーションズ2について一切の情報が公開されていません。)
聞けば、今から「バリー・バートンが使う新しい銃」のコラボレーションを準備すれば、ゲームの中にもその銃を最初から登場させることができるとのこと。そう、初回特典やダウンロードコンテンツとして登場するのではありません。ゲームを遊ぶ全てのプレイヤーが、カプコンと東京マルイの新しいコラボレーションモデルをゲーム本編で楽しめるわけです!
提案を企画として形にするために、さっそくその場で「バリー・バートンに相応しい新たな銃」の方向性やイメージを話し合いました。
カスタムのベースとなる銃選びには毎回大いに悩みます。銃がもともと持っているデザインやキャラクター性は、カスタムしたモデルにも大いに影響しますから。
「センチネルナイン」のように今まで採用していない銃をベースに選べば、デザインや機能面で色々なチャレンジができます。しかし、デザインを根本から考えなければならないため時間がかかりますし、今までユーザーが描いていた「バリーらしい銃」というイメージからかけ離れてしまう懸念もあります。
一方で「M92F」ベースでは、どうカスタムしても「やり尽くした感」が出てしまいかねません。しかし、長年「サムライエッジ」で積み重ねてきたイメージの安定感がありますし、サムライエッジそのものが今も幅広いファンに受け入れられています。
はたして、今回はバイオハザードファンにお馴染みの「M92F」をベースにするか、それとも全く違う銃をベースにするべきか…。
話し合いのうえ、今回は「M9」をベースにすることで決定しました。M9というのは、簡単に言えばM92Fのアメリカ軍採用名ですので、M9とM92Fはほぼ同じものと考えていただいてOKです。東京マルイがM9を採用したかった理由は後述しますが、ともあれM9ベースということは、「新たなサムライエッジを生み出す」ことに他なりません。
2001年に限定発売した「サムライエッジ バリー・バートンモデル」は、バリーというキャラクターにとってあまりにも強烈な印象を与えています。その印象を大切にしつつ、新しさや変化をどう表現するか、そして違和感なくゲーム世界に溶け込ませること、それが新たな課題です。
僕は東京へと戻ってすぐに上層部からこのプロジェクトを進める了承を得て、社内の若手社員2名を制作側の企画担当に選抜しました。彼らはこれまで何度となく東京マルイのエアソフトガンを担当してきた優秀な制作スタッフであり、古くからのバイオハザードファンでもあります。
「新しいサムライエッジ」を目指す以上、バリー・バートンというキャラクターやバイオハザードという世界観を理解するために、ファンとしての目線は欠かせません。
当時、「バイオハザード リベレーションズ2」については、東京マルイの社内でもうかつに拡散できない機密情報です。僕と前述の担当2名(担当A、担当Bとします)は、かなり内密に打ち合わせやアイデア出しを重ねました。
アイデアを出す際は、「自分がもしバリーだったら」という前提でバリーの望み、信念、嗜好といったものをそれぞれ掘り下げて、カスタムへと反映することにしました。