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サムライエッジ〈アルバート.W.モデル 01〉スペシャルコンテンツ

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「アルバート・ウェスカー」とは

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アルバート・ウェスカーという男は、どこまでも狡猾で策士である事は、今となっては誰しもが認めるであろう。
極めて沈着冷静、鋭い観察力と洞察力から感情よりも理論的な考え方を優先し、己の目的や利益の為には、常に誰でも利用し陥れ、裏切る事もいとわない。結果、自身の肉体ですら道具として考え、変質させることにも躊躇はなかった。

そんな彼とt-ウイルスとの出会いが、自らの理想を実現させうるという考えを抱かせ『人間を超えて頂点に立つ』という野望に繋がる事となる。

t-ウイルスの卓越した生体強化能力に心酔しつつも『t-ウイルスを用いた敵との対峙』という事態も想定し、対応策を模索していたのは策士という字名を体現している。没後、彼の遺品から多くの研究結果が押収され、その中には多くの『物理的な兵器』の研究が含まれていたことから、改めて彼の『策士』ぶりが明らかになった。

対t-ウイルス

では、彼が考えた対t-ウイルスとはどのようなものだったのだろうか?
強力な武器・兵器、t-ウイルスよりも強力なウイルスの開発などが想像できるかと思うが、筆者の推測ではあるが、この考え方は堂々巡りの『軍拡』に過ぎず、現在の社会そのものに不満を待つ彼が選択する事はなかったと思われる。
なぜなら研究結果の中で彼は、多様なウイルス兵器に対する圧倒的な対抗方法として必要なのは、『絶対的無効化』であると定義している。そして彼は、相手のウィルス兵器を無効化するだけではなく、双方のウイルス兵器が無効化された事態をも想定したのだろう。いかなる状況下でも有効な対抗兵器を準備しておく、すなわち『矛盾』の支配が彼の目的だったように考えると、絶対的無効化と物理兵器という一見矛盾した彼の研究の本質が見えてくる。
上記の理由から、アルバート・ウェスカーが、物理的な武器・兵器の開発で、どこに力を入れたのかが、おぼろげに想像できる。
表向きこそ、対B.O.W.兵器を考えるとしながらも、属する会社の利益より『自分自身』への利益となる兵器を常に考えていたことだろう。
それはすなわち、自分だけは優位なモデル(武器・兵器)、自分だけは対抗手段を持つ、という究極のエゴイストである彼らしい考えかもしれない。

サムライエッジ アルバート・ウェスカー モデル

写真:アルバートモデル

ここで、考えてみてほしい。先の対バイオハザード銃器・サムライエッジについてである。
なぜ? アルバートモデルだけ、〈ビーバーテール〉仕様なのか?
なぜ? フレーム一体型の20mmアンダーマウントレイルが装着されているのか?
なぜ? アルバートのサムライエッジだけは、他の隊員とのフレーム自体が異なっていたのか?

図:アルバートモデル フレーム

異色を放っていた、バリー・バートンの〈サムライエッジ〉でさえ、共通のフレームであるのに、それよりも遥かに上回る特殊デバイスを装着したモデルが存在した理由が、かの人物の考察から想像いただけたと思う。

ジョウ・ケンドに渡した設計図

〈サムライエッジ〉は、S.T.A.R.S.に制式採用される前に、テストを行った4人それぞれの強いこだわりにより特別なカスタムが施されたと書いたが、アルバート・ウェスカーだけは、きっちりと設計図を制作して、ジョウ・ケンドに依頼していた。

当時、行動隊長というポジションにいながら、裏の顔を持っていた彼は、メンバーの銃に対するこだわりをも熟知していた。各々がケンドにカスタムを依頼している事を知った彼は、常にそれで自分が襲われるもしくは襲う事を想定して、より強力な対抗手段を持たなければならないと考えた、というのは皮相浅薄だろうか。
武器だけでなく、戦術、作戦等、ありとあらゆるイメージを想定して、常に自分が有利に、自分の思いのままになるように想い描いていただろう事は、そう外れてはいないだろう。

ジョウ・ケンドが製作した、表の〈サムライエッジ アルバート・ウェスカー モデル〉

隠密に仕留める事が可能なサイレンサーを望んだ点からも彼の考え方が垣間見える。
建前上は、秘匿行動が多いので、サイレンサーも必要とジョウには告げていたようだ。
格闘では絶対に勝てない相手には、閉所空間や暗闇等で体術を封じ込めて仕留める事や、自分の得意なエリアに誘導する事を想定し、ライトモジュール装着などを前提に20mmレイル一体型のフレームをオーダーしていたのは事実だ。あの時代にピカティニー規格の到来を予見していたのには驚きを禁じ得ない。

余談ながら、狡猾な彼は警察組織の中に身を置くことで、最も安全な隠れ家を手に入れたと考えたのだろう。獅子身中の虫、それこそが彼の野望を隠す為の、入念な対策だったようだ。
彼にとっては自分の部下ですら安心できる相手ではなく、彼の各隊員に対する詳細すぎるリサーチはそれを物語っているように思う。入念な調査の甲斐も虚しく、クリス隊員という絶対的正義の存在が、大きな誤算であったという結末になるのだが。

監修:株式会社カプコン
※この設定はゲーム「バイオハザード」シリーズの世界観をもとにしたフィクションです。実在の人物、団体、事件等とは一切関係ありません。